ブログ小説　復讐計画書

自分にこんな強さがあるとは思わなかった。思えばずっと押し切られてきた人生。進学は親の言いなり。なんとなくで周りに同調して塾に通い。学校と親の言うがままに志望校を決め。就職も親の気にいるものの中で受かった場所にした。自分の考えや気持ちという...

なんでこうなったんだろう？あたし、何がいけなかったの？おんぼろアパートに監禁されながら、ロープに繋がれて宙を仰ぐ。クソ旦那のことは気に入らないけれど、また住めると思っていた前のマンション。クソガキの治療費のために売り払ったんだって。ボロボ...

おかしいな、どうしてだろう。あんなに決心したのに。本当なんだ、本当に。女遊びは卒業しようって、そう思ったんだ。嫌悪感だって消えていない。妻を愛する気持ちだって変わらないし、それに感謝も加わってむしろ想いは増加している。それなのに何で？何で...

写真を撮る時に目を見開く女は嫌いだ。それは君の本当の顔じゃないよと言ってやりたくなる。写真の撮り方でスタイルが良く見えるとか、化粧の仕方で綺麗に見えるのは納得がいく。けれど加工アプリで着飾った自分を、さも本物のように見せびらかすのは低レベ...

「じゃあお前も他人に寄生して生きようとするなよ！1人じゃ食っていけるだけの生活力も無いくせに文句言うな！」…はぁ？急に怒鳴ってなんなの？アンタみたいなクソ旦那のところに行くなんて、あたしだって望んでないんだけど。もう身元引受なんてどーでも...

「すぐに移植が必要なわけじゃない。だけどその時が来たら動けるように、準備しておきたいんだよ、な？」だーかーらぁ、な？って何よ？あたしは嫌よ？なんでそこら辺の子どもにあたしの大事な時間をあげなきゃいけないわけ？だいたい検査って痛いんでしょ？...

ダメ元で托卵した元旦那に連絡してもらったら、迎えに来てくれた。やっだー、やっぱりあたしが忘れられなかった感じ？でもアンタの元に戻る気は無いんだよねぇ、あたし。だけどさ、なんか身元引受人のところにいて更生してるふうに見せないと、あたしヤバく...

「じゃあもう一回大学に行けばいいじゃん。センセイ頭は悪くないんだしさ、頑張れば行けるんじゃない？」この子は何でも簡単に言う。そりゃあアナタくらい頭が良くて実家がお金持ちならそういう道もあるだろうけれど。私は大学に入るとなったら必死で勉強し...

「本当はさ、化粧品とか薬とか、そういうのに興味あるんだよね」この子には何でも素直に言える。元教え子だからかな？まぁ、私が教える事なんてほとんどなかったけれど。化粧品に興味がある、と夫に言った事がある。夫はデパートでたくさんのブランドコスメ...

「じゃあさ、医療事務なんて良いんじゃない？俺、コネあるよ」火遊びはしない。夫から自立できるようになるまで離婚はしない。夫の庇護下で自立への道を歩むことが、今の私ができる最大限の復讐だと思う。そう伝えたらコレ。医療事務なんて、まったく経験が...