復讐計画書 変化2

歯科口腔外科では所見はなかったけれど。
担当医が難しい顔をしていた。
そして耳鼻咽喉科の検査を受けるように勧められた。
何の病気、とハッキリと言われたわけではないけれど。
あまり深刻そうに見えないように、けれども軽く捉えられないように。
声のトーンを落ち着けて淡々と話す担当医の言葉が。
ただでさえ冷静ではない私の心に影を作る。
言われるがままに予約を取り、病院を出た。
私はこれからどうなってしまうのだろう?

不安が不安を呼び、夜も眠れない。
夫のことは許せないし、割り切れもしない。
両親は高齢だし、プライド的に相談もしたくない。
それに、夫には別れると息巻いたけれど。
私の中でまだ完全には離婚に踏み切れていないのに。
娘可愛さで両親は私の味方をして、夫を責めるだろうし。
もし再構築をするとして、夫と両親との間に火種はないほうが望ましい。
そんなことをグルグル考えていると、目が回ってきた。

さっさとお会計をして帰ろう。
そう思って足早に精算機に向かっている途中。
フッと目の前が暗くなって意識が途絶えた。
きっと私はもう、限界だったんだ。

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