そんなの、適当に気の弱そうな男に迫って結婚しちゃえばよくない?
それが母の答え。
ってゆうかぁ、あんたもそんな感じで産まれたわよぉ?
…え?
私ってパパとママの子どもじゃないの?
違うわよぉ。
父親なんて誰か知らないわよぉ。
だってアタシ、あの頃モテモテだったしぃ。
ま、万が一ってことで、あいつが父親の可能性もあるかもね?
一応計算して迫ったんだから。
妊娠週数ってやつ?
…じゃあさ、妹もパパの子ではないの?
ママはさ、いろんな人とヤッてたんでしょ?
それは違うわよぉ。
妹はあいつの子よぉ。
だってあの頃のアタシはあいつの金に夢中だったしぃ、
あんたを産んですぐに妹を妊娠したんだから、あいつしかいないわぁ。
…結構衝撃だった。
てことは?托卵ってやつ?
あたしが父親だと思ってた人は本当の父親ではなくて、
あたしは誰の子どもかもわからないってこと?
…でもさ、それでも産もうとしてくれたってことは、少なくてもあたしに対しての愛情はあったわけだよね?
そぉんなものあるわけないじゃない。
堕ろす金がなかっただけよぉ。
だいたいもう堕ろせる時期でもなかったしね。
アタシは性病うつされるなんてヘマしないからぁ。
しょうがないから産んだってワケ。
なによぉ。
育ててやったんだからいいでしょぉ?
…パパはそのこと知ってるの?
あたしが本当の子どもじゃないって。
もちろんよぉ。
だから出て行ったんでしょぉ?
アンタなんかいらないってさ。
感謝してよねぇ?
家も当面の生活費もアタシがぶんどってやったのよぉ?
ま、ずっとなんとなくは察してたみたいだけどねぇ?
もう付き合いきれないって。
どの口がって感じよねぇ?
あのクソジジイ。
…理解が追いつかない。
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