復讐計画書 あの女の過去5

妹は頭がよかったから、
高校はあたしと違うところに行くんだって必死で勉強してた。
そんなことよりあっちの勉強した方が絶対役に立つのにと思って親切に教えてあげたのに、
あの子ったら顔を真っ赤にして怒るから。
なんかムカついた。
だから妹が受験生の頃はワザと家に帰って大音量で音楽をかけた。
当時流行ってたバンド系の音楽を夜中まで。
それでも県内一の進学校に合格していたから、その根性はちょっとだけ認めてあげてもいいかなと思った。
まぁ口もきいてくれないから、
褒めるタイミングもないけどね。

あたしは大学なんて行かなくてもよかったんだけど、
ちょうどその頃パパ活が流行りだしてさ。
援助交際って聞こえが悪いけど、パパ活ってなんかかわいくない?
ドラマにもなったくらいだし、
世間に受け入れられてる感じがするよね。
しかもさ、寝ないでもお金もらえるわけ。
茶飯でいいんだよ?
やらない手はないよね。
もちろんあたしは大人もOK。
だけどこれからは、もっとじっくり稼がせてもらう!
時間が欲しかったからとりあえず大学生になった。
今どき選ばなければ、
大学生には簡単になれちゃうもんね。

もちろん頭のいい大学には行けないから、
そこら辺の私立の女子大に滑り込んだ。
学費は高かったけど、ちょうど父方の祖母が死んで、遺産が入ったんだよね!
父は母と結婚した時点で勘当されていたから一度も会ったことはないけど。
ラッキー、あたしってツイてる!
父は妹の方をかわいがっていたから妹の学費に使いたかったんだろうけど。
あたしに渡さなきゃ妹をパパ活に引きずりこむって脅したら、
あっさりお金を出したよね。
あたしのパパ活には何も言わなかった癖に妹は守るんだって頭にきたけど。
逆に妹に使う分もあたしに使わせてやるって意気込んだ。
大学時代のパパ活は順調そのもの。
ちょっと慣れてない感じを演出すれば、だいたいお金を引っ張れた。
上目遣いとか、メイクとか、そういうものばっかり研究して全然大学行かなかったけど。
女子大生ブランドは結構稼げるから、
ちょっとだけ父に感謝した。
父はどんどん白髪が増えて痩せこけてきたけど気にしなかった。
ま、歳でしょ。歳。

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