復讐計画書 あの女の過去1

子どもの頃から人生が上手くいかなかった。
両親は不仲だったし、結局離婚した。
妹はあたしと違って出来が良くて、
比べられるのも嫌だった。

母は若くしてあたしと妹を産んで、
結局遊び足りなかったんだと思う。
母親のくせに女を捨てきれていなくて、
挑発的な格好をしては父と喧嘩していた。
父はそれなりの年齢だったから、
たぶん、
「そうゆう関係」。
父はずっと女を出してくる母に文句を言っていたし、
母は父を小バカにしていたから。

母がどんな店で働いていたかは知らない。
でも父はそれなりの大企業に勤めていたから。
父がある程度の年齢になるまではうちにはお金があって。
習い事とか塾とか、そういうことはさせてもらっていた。

あたしが一番夢中になったのはバレエ。
かわいい衣装を着て、舞台の上で踊るのが好きだった。
だけどあたしはちょっとポッチャリで。
スリムな妹はどんどん役を貰えるのに、
あたしは端っこばっかり。
年齢が上がるごとに差別は顕著になっていって。
あたしだって柔軟性とかは負けていないのに。
見栄えが悪いんだってさ。
ハッキリ言う先生で。
ムカついたから高校生の時に辞めた。
あたしだって、好きでこんな体型で生まれたわけじゃないのに。

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