復讐計画書 あの女の現在12

最近思う。
あたしは愛されたかったのかなって。

クソガキが羨ましい。
自分のためになりふり構わず行動してくれる人がいて。
あたしには?
あたしの父親は?
あたしになんて無関心。
妹のことは可愛がっていたように思うのに。
殴られたり金を巻き上げられたりしたことはない。
だけど、あたしを大切には思っていないと思う。
…あたしも大切にしていなかったけど。

色ボケババアは?
男との快楽と金と整形にしか興味がないだろう。
どんなに体裁を取り繕っても年には勝てないのに。
メンテナンスのできなくなったババアは妖怪みたいになって。
きっとバカにしていたそこら辺のオバサンの方がよっぽどマシな見た目になってる。

妹は?
血を分けた妹なのに。
きっとあたしの存在なんて消したいに違いない。
妹はいつもあたしにつっかかる。
何がいけないのよ?
あたしはそんなに悪いことしてないもん。
潔癖で融通が利かない岩みたいな女。
どこで何やってるかなんて知らないけど、
きっとあいつの周りにだって誰もいない。
だってあたしの妹だもん。

今のあたしには何がある?
反抗的な元クソ旦那。
ぜーんぜん好きじゃないけど、コイツに見放されたらあたし、たぶん死ぬ。
あたしの稼いだお金、言えばくれるかな?
今度外に連れて行ってくれるみたいだけど。
あたし、何でもできたのに、無敵だったのに。
最近何か考えるたびにクソ旦那を思い出しちゃう。
あたしの方が立場が上だから。
あたしが言うことは絶対なのに。
なんか叩かれるのが怖くて、何も言えなくなっちゃう。
違うもん。
あたしはこんなんじゃない。
あたしはもっとすごくて、求められてて。
…誰に?
誰に求められてたっけ?
えっと。
…あれ?
名前が出てこない。
あたしを求めていた人って、誰?
いるはずだよね…?

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