復讐計画書 あの女の妹5

自分の人生を自分で決められるのは快感だった。
嫌なことはあったけれど、あいつらとの暮らしに比べたら何ともないくらいだし、
関わってくる人たちもそれなりにマトモな人が増えた。
類は友を呼ぶって本当なんだなと思った。
自分がいくら努力しても、掃き溜めみたいな環境にいたら、這い上がるのは難しい。
ワタシは勉強とアルバイトで一生懸命だったし、20歳になったら投資を始めると決めていた。
少しずつ貯金もできるようになって、それなりに充実していたある日。
毒母が生活保護を申請しているけれど仕送りできないかという封書が届いた。
当たり前だけれど援助するつもりはない。
あの情弱色狂いがよく生活保護までたどり着いたなと思ったけれど。
どうせ色を売りにしても稼げないくらいの風貌になったのだろう。
男と金に汚いクソババア。
あんなのの腹から出てきたなんて虫唾が走るけれど仕方ない。
ワタシは勉強してきたことを駆使して、できる限りの対策をする。
幸い、頼れる専門家は周囲にたくさんいるのだ。
ワタシはこの貧乏生活を隠すつもりもないし、開き直ってしまえば恥もない。
法学関係の世界では理解がある人がほとんどなので、案外誹られることはなかった。
児相案件だよ、とは言われたけれど、その時はそんな知識はなかったから…。

毒母の次はクソ女の身元引受の連絡だった。
こっちは結構ヤバそうな案件だな、と思ったけれど。
関わり合いを持つ気はないので断固拒否した。
それにしても警察のお世話になるなんて、本当に恥ずかしい。
しかもストーカー?
母娘そろって男関係とトラブルが多すぎる。
ワタシは誰ともお付き合いしたくない。
一度旨味を経験してしまったら、一気にあいつらのように堕ちていくのではないかと不安で仕方がないからだ。
それにしてもどれだけ疎遠にしても嗅ぎつけてくる日本の役所はやっぱりすごいな。
いずれ大金を手にすることがあっても、絶対に納税だけは怠るまいと。
強く心に決めた。
ワタシは真っ当な人間になりたい。

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